日本人には香水が苦手
という人が多い
私もあまり好きではない
香水に限らず香りのキツいものは全般的に苦手だ
食べ物なら蕗やミョウガ、セロリ、ハーブ類
花なら百合、金木犀、ジャスミン
匂袋も好きになれない
いい香りだと思うのは
ほんのり香るシャンプーや石鹸、入浴剤
川の側で吹く風の匂い
日向で眠る猫の匂い
木の匂い
香水は強すぎるのだ
諸外国では昔から香水が日常的に使われてきた
それは日本との生活習慣の違いが大きい
日本では毎日風呂に入る
世界的にみて清潔好きで匂いに敏感な民族だ
諸外国では、特に16世紀から19世紀までのヨーロッパ(特にフランス)では、風呂に入ると梅毒などの病気になりやすいと信じられていた
そのため、国王ですら一生に3回しか入浴しなかったという記録があるほど入浴という行為が一般的ではなかった
そのため、香水は体臭消しとして発達していったと言われている
フランスの化粧品や香水が特別香りがキツいのはそのせいか?
実際欧米では香水と自分の体臭で香りを作り、自分の香りとしている人が多い
日本人は体臭のキツい人は少ないので
そのために香水を使う必要はない
前述の通り
私は香水には全く興味がなかった
しかし
この本を読んでから
香水に、というより香りに興味を持つようになった
香水 ある人殺しの物語
原題Das Parfum – Die Geschichte eines Mörders
18世紀のフランスを舞台に、超人的な嗅覚を持って生まれた孤児ジャン・バチスト・グルヌイユの生涯を描いた物語
映画化もされてます
この作品にはあらゆる香りが登場する
主役はジャン・バチスト・グルヌイユではなく
“香り”だと言っていい
文章からでも香りが濃密にただよってくるようだ
おそらくこの作者も香りに敏感な人物だったのではないだろうか?
そしてこの小説のもうひとつのみどころ
グルヌイユにはモデルとなった人物がいる
ホフマンの短編小説集『ゼラピオン同人集』の中の2人の人物
『クレスペル顧問官』の同名の主人公と、『スキュデリ嬢』の金細工師カルディヤック
スキュデリ嬢は、芸術家殺人鬼を描いた恐怖物語
グルヌイユも香りのために次々と殺人を犯していくのであるが
この作品も合わせて読むと
凄みが増すかもしれない
私が本気で面白いと思った作品のひとつ
下の画像はこの本読んだ後に衝動買いしたオーデコロン(笑)
右はブドウの香りをベースにした爽やかな香り
左はバニラの甘い香り
ダイエット中の現在活用中です(笑)