本と映画と音楽の日々

主に好きな映画や本のことを書いてます。日常のこともダラダラ書いてたりします。気が向いたらお立ち寄りください。

残念すぎる奥様

先日、同僚の自宅にオジャマして

一緒に社内研修の資料作りをしていた

パソコンと何冊かの書物を前に

二人で黙々と作業をしていたら

「お昼用意しましたので、どうぞ」

同僚の奥様が食事の用意をしてくれた

しまった!

世間では昼飯というものを食べるんだった

いつも昼飯を食べない私は

気を使わせてしまったことに

恐縮してしまった

昼飯を食べない理由は

朝飯が大量だからである

家は朝飯だけは母親が作ってくれるのですが

それがいつも量が多い

時には

「朝からこんなに食えるか!」と言いたくなるぐらい多い

一例として

ご飯、味噌汁、ゆで卵、ポテトサラダ、コロッケ、炒め物、煮物、デザートに果物

これだけの量を腹におさめたら

消化にも時間がかかる

故に昼時でもお腹が空かない=食べない

というわけである

話を戻そう

昼飯を食べない私は

昼飯のひの字も思いうかばず

奥様に気を使わせてしまったのであります

その時点で

胃袋にはまだ消化されない朝飯が居座っている

しかし

食べないと失礼にあたるだろうと思い

「すみません」と頭を下げたその瞬間

同僚が

「外で食ってくるからいいよ。それは俺達の夕飯にしよう」

へ?

なんで?

奥様

「なんでよ?もう作ったんだから食べてよ」

同僚

「いや、だから夕飯にすればいいだろ」

奥様

「夕飯は焼きうどんにするつもりなんだけど」

同僚

「明日にすればいいじゃんか」

その後も延々会話が続く

最初は昼飯を食べない私に気を使って言ってるのかと思ったが

聞いてるとどうもなんかニュアンスが違うような?

まるで私に食べさせたくないような?

結局

最終的には

奥様の用意してくれた昼飯を食べることになった

そのとき

同僚が小声で言った

「言っとくけど、不味いぞ」

そ、そうなの?

できたての焼おにぎりと煮物が湯気をたてている

見た目は普通に旨そうだけど

まず煮物をひとくち

食べた瞬間

ムセそうになった

ま、不味い(^_^;)

煮物は大根、ホタテ、玉ねぎ

ホタテが入ってれば普通は不味くはならない

はず

しかし

なんとも言い様のないこの不味さは…

気を取り直して焼おにぎり

しょっぱい!

多分みそだけじゃなくて

明らかに塩もつけただろ

しかも多量に

涙がでそうなぐらいおいしくない

しかし

残したら失礼だと思い

しょっぱいおにぎりを煮物で流し込んだ

こんな苦行のような食事は初めてだった

食べ終わると

「いかがでした?」と

満面の笑顔でたずねる奥様

「え、えーと、出汁がきいてますね」と

しどろもどろで答える私

こんなときにオアイソ言えない私は

絶対接客業には向いてない

横で同僚が申し訳なさそうな顔でみている

翌日、職場で同僚と顔を合わせたとき

「いや~、昨日は申し訳なかった」と言われ

「いや、まあ、気遣いさせてこちらこそ悪かった」

「アイツ料理下手だから、普段は俺が作ってんだよ」

「そうなんだ」

「それが、お客がくると作りたがるんだよなあ」

「そうなんだ…」

「不味かっただろ?ホントにごめん」

「いや、まあ」

私は何も言えなかった

奥様は

とってもかわいらしい

明るくて人懐っこくて友達も大勢いる

たったひとつ

料理が劇的に下手なだけ

料理を除けば

自慢の奥様ではあるまいか

実際

あんなに不味い料理に出会ったのは初めてだ

申し訳ないが

2度と食べたくない(^_^;)

奥様とっても素敵な人なのに

残念すぎる