本と映画と音楽の日々

主に好きな映画や本のことを書いてます。日常のこともダラダラ書いてたりします。気が向いたらお立ち寄りください。

忘れられない映画 英雄(ヒーロー)

確か2002年頃の映画だったと思う

 

ヒーロー

原題は英雄

 

そのまんまだな(笑) 


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ジェット・リー主演

戦国時代の中国が舞台

後に始皇帝となる秦王を暗殺せんとする刺客の物語

 

秦王は刺客から身を守るため

100歩以内に人を近付けなかった

ある時秦王の命を狙っていた3人の強力な刺客を始末した、と秦王の元に報告にきた若者がいた

秦王は厳重なボディチェックを受けた後に

若者が側に寄ることを許す

そして若者ウーミン(無名)は秦王の前で3人の刺客をどのようにして始末したかを語り始める

 

この映画

強烈に印象に残ったシーンが2つ

 

1つ目は

ウーミンが刺客のひとり

チャンコン(長空)と戦うシーン

 

チャンコン役は香港スターのドニー・イェン

実は私

このドニー・イェンが好きなんです(笑)

まあドニー・イェンが出演してるからこの映画観たってのはもちろんあります

 

ドニー・イェンは映画俳優ではありますが

武術家でもあります

ガチで素晴らしい武術家

そのせいか、この人のアクションシーンは美しい

ジャッキー・チェンのような派手さはありませんが

所作が本当に美しい

そして、この人のスゴいところは

映画の内容や役柄によってアクションを変えてしまえるところ

カンフーでも武器でも

幾通りものアクションを演じることができる

真に実力ある武術家だからこそできることだと思います

 

少し前にボトルキャップチャレンジの動画が話題になったから

知ってる人もいるでしょう

 


【ボトルキャップチャレンジ】ドニー・イェン - YouTube

 

こちらはヒーローの予告動画

 


映画『英雄(HERO)』 日本版予告編1 - YouTube

 

そしてこちらがウーミンとチャンコンの武闘シーン

 


【功夫小僧】最強の剣 VS 最強の槍 甄子丹·VS李连杰 ドニーイェンVSジェットリー ≪英雄 HERO≫ - YouTube

 

チャンコンの出番はこのシーンだけで

出番は少ないんですが

存在感あります

 

さてドニー・イェンの話が長くなりましたが

 

もう1つのシーン

 

ウーミンは実は秦王に近付いて殺そうとした刺客だったのですが

最後の最後で躊躇います

その理由を秦王に問われてこう答える

 

刺客のひとり

ツァンジェン(残剣)が言ったことが心に残っている

ツァンジェンはウーミンに秦王暗殺を託したが

以前に秦王と対峙して秦王と戦った

その時に秦王を殺せたのに殺さなかった

それはなぜか

 

秦王を殺してはならぬ

そう思ったからだ

秦王は中国統一のために各国を武力で制圧した

祖国を滅ぼされた民は秦王を憎み

戦乱の世となり

中国全土が混乱に陥っている 

これを収めることができるのは秦王ただひとり

秦王は国を安泰にするために戦っている

民の安穏のために戦っている

秦王を殺してはならぬ

 

秦王はこの言葉を聞いて嬉し涙を流す

 

余の心をわかってくれるただひとりの友が

余を倒そうとする刺客だったとは

しかし余の心をわかってくれる友を得て

もう心残りはない

中国統一はできなかったが

今ここで死んでも

ひとりでも余の心をわかってくれる友がいただけでよい

 

そう言って秦王はウーミンに

いつでも殺すがいい、と背を向ける

 

結局ウーミンは秦王を殺さなかった

 

国家統一という大仕事を成し遂げるためには

犠牲はつきもの

個人の恨みつらみなど

目先のことなど小さなこと

 

これが正しいというつもりはないが

 

少なくとも秦王はただの征服欲で他国に攻めいったわけではない

 

自分の城の中には犠牲になって命を落としたものたちの菩提を弔うために

何十本ものロウソクを灯し

国家統一を成し遂げた後の

国をどう治めていくかもしっかり考えている

 

なんというか

目から鱗が落ちた瞬間だった

 

目先のことしか見れない凡人には

大きなことを成し遂げようとする偉人の心など到底わからない

 

うまく言えないが

 

そんなことを突きつけられた映画でした