本と映画と音楽の日々

主に好きな映画や本のことを書いてます。日常のこともダラダラ書いてたりします。気が向いたらお立ち寄りください。

記憶が呼び覚まされた映画「悪い種子」

少し前にBSプレミアムで「悪い種子」という映画をやっていた

 

子供の頃何かで見たような記憶があった

 

古い映画で1956年に上映された

白黒映画

 

あらすじはヤフー映画をどうぞ

 


悪い種子(たね) - 作品 - Yahoo!映画

 

これは8才の少女が殺人を繰り返すという内容の映画ですが

その子の祖母にあたる人物も殺人で逮捕されていた

殺人鬼の血が遺伝したという設定になっています

 

実際のところ

遺伝学的には殺人という行為は遺伝するとは断定されていないようですが

ただ殺人を繰り返す家系があるというのも事実

興味深いことではありますが

それはさておき

 

主人公の少女ローダは8才とは思えない緻密な方法で殺人をおかしますが

時々見える綻びが

やはり子供だなあ、と思わせてくれます

殺人の理由も子供らしいわがままから

コンテスト?で優勝できず

優勝者に送られるメダルをもらえなかったから

という理由で優勝した子を殺してしまうのは子供故の残酷さ

 

終始暗い内容の映画ですが

ラストはスッキリと終わります

 

この映画で昔読んだマンガを思い出しました

 

わたなべまさこのマンガ「聖ロザリンド」

 


聖ロザリンド(漫画)- マンガペディア

 

これも8才の女の子が殺人を繰り返す話

 

昔読んだときはあまりに怖くて本棚の奥に押し込みました

 

主人公は8才の少女ロザリンド

 

今考えてみると

ロザリンドは8才とは思えない方法で殺人を繰り返していた

 

先ほどのローダとロザリンドの最大の違いは性格

ローダは勝ち気でわがまま

自分が一番で女王様でないと気がすまない

欲しいものはなんとしても手に入れる

ロザリンドは無邪気で明るく

誰からも好かれる女の子

信仰心もあり、正義感も強い

 

さて、そんなロザリンドがなぜ殺人を繰り返すのか

正義感からなのです

しかも恐ろしいのは

自分はいいことをしたと思っているから罪悪感などまったくなし

そしてまるで息をするのと同じように自然に軽々と殺人をやってのけるのです

 

このロザリンドの性質を嘆き悲しんだ母親は

ロザリンドとの無理心中を図りますが

願いむなしくロザリンドは一命をとりとめ

母親だけが亡くなります

それを知った父親は

ロザリンドを修道院に入れ

神の力でロザリンドを守ってくれるよう祈りますが

これまた願いむなしく

ロザリンドはシスターたちを殺して修道院から出ます

そして家に向かいますが

その旅の道中で殺人を繰り返すという悲劇が始まるのでした。

 

ちなみにロザリンドがシスターたちを殺した理由ですが

純粋に優しさからでした

その頃修道院では風邪が流行っていて

ロザリンドは強い薬ならみんな治ると考えて

シスターたちの使う井戸に毒薬を入れました

翌朝ひとり残らず亡くなっているシスターたちを見て

ロザリンドは自分が早く薬を飲ませていたらこんなことにはならなかったと涙を流します

そしてシスターたちが天国に行けるようにと

修道院にある十字架に

シスターたちをひとりひとり張り付けにして

家へと帰る旅に出ます

 

ロザリンドはこのようにまったく殺そうなどと思っていなくても殺してしまう場合と

明確な殺意を持って殺す場合があります

その方法は

こいつホントに8才か?

と思うようなものばかり

8才の子供が

延髄に針突き刺すと死ぬ

なんて

なんで知ってるんだ?と

今になると思いますが

 

まだ子供だった頃の私には

ただただ怖いマンガだった

 

なんだかスゴく懐かしい

ホラー慣れしてしまった今なら平気だし

また本買おうかな(^_^;)