安部龍太郎にハマり中
安部龍太郎の「血の日本史」を読んでから
安部龍太郎と歴史·時代小説にハマりまくってる私
地方紙のいくつかに「家康、知命編」を連載
新潟日報にも掲載されてるので
私も毎日読んでます
そんな安部龍太郎の講演会が
先日新潟で開催されたので
私も行ってきました
申し込みの際抽選には洩れたので
会場には入れなかったんですが
同会場の別フロアでマルチビジョンで視聴できるとの事だったので
行ってきました
宣伝文句に
家康を書く理由などについて語ってもらいましょう
みたいなことが書いてあったんですが
蓋を開けてみたら
家康についてはほとんど語ってませんでした(^_^;)
でもいくつか興味深い話も聞けました
まず会場が新潟ということで
坂口安吾のことを前半30分ぐらいで語ってました
一応知ってますが
読んだことはありません
青空文庫にあるので読んでみようと思います
そして本格的に作家として活動するときに
織田信長を中心に日本史を猛勉強したそうです
でもどれだけ勉強してもわからない
勉強すればするほどわからなくなる
それはなんでだろう、と考えて
わかった
つまり
学校で勉強したり
世間で認識されてる戦国日本史が
戦国史観そのものが
間違っているんだ、と気付いた
との事でした
で、まあ
コツコツと小説を書き続けた
しかし、
最初の頃は売れなかった
ホントに売れなかった
それで知人に
どうやったら売れるのか、と言ったら
「そりゃあ味噌汁の味だよ」と言われたそうです
どういうことかというと
慣れ親しんだ味噌汁の味ではないものは
受け入れがたい
つまり
みんなが慣れ親しんだ戦国史観で書かれていないからだと
それで安部龍太郎は悩んだ
自分が間違っていると知ってしまったものを書くわけにはいかない
でもそうしなければ小説が売れない
読者に違和感を抱かせずに小説を書くにはどうしたらいいか
そして思いついたのが
長谷川等伯という画家を登場させよう
だった
それがこの作品
直木賞とった作品です
この作品のおかげで
安部龍太郎の言ってることは正しいのかな?と
少しずつ認めてもらえるようになったんだとか
直木賞ってありがたいもんですね
と、冗談めかして言っておられました
あと江戸時代は鎖国してましたが
戦国時代は商売、貿易の時代だったと言ってましたね
新しい文化や武器が積極的に取り入れられ
貿易が盛んな時代だったと
それを書いた作品がこれ
今読んでる途中なんですが
スッゴク面白いです
で
家康の唯一の話だったのが
家康とお市の方の縁談
家康の小説の中で
信長が本能寺の変で命を落とす前
家康とお市の縁談が持ち上がっていたというエピソードが盛り込まれていました
ちょっと書物の名前を忘れちゃったんですが(^_^;)
戦国時代の○○日記の中に
お市の方からだったか家康からだったか
棒鱈を贈った、という記述があるそうで
まあそれだけなんですが
棒鱈はおめでたいときに使われたりする食べ物だったらしく
当然縁談なんかにも使われていた
だから自分は縁談があったんだと思っている
と言ってました。
こじつけと思う人もいるかもしれませんが
あり得ないことではないですよね
お市が嫁ぐことによって
より結びつきが強固になるし
家康にも信長にもメリットはありますから
とまあ
印象に残った話はこんなところでした
安部龍太郎自身の印象は
あまり話すのは得意ではないのかな?
というのと
おっとりしたおじさん
て感じでした
堕落論も読んでみたいし
安部龍太郎の小説も読んでないのが山積みになってるし
忙しいわ(^_^;)