じわじわ薄気味悪い映画と死に直面した作家の小説
最初に小説のことを書きます
安部公房の「カンガルー・ノート」
これ
Twitterで見つけて
興味を持ったので読んでみたんですが
ハッキリ言って私の好みではありませんでした(^_^;)
ある日突然足にかいわれ大根が生えて
病院へ駆け込んだ男が
幻想の世界を彷徨うブラックユーモア幻想譚
賽の河原や小鬼なんかが出てくるあたり
やはり死を意識していたんだろうな
という感じ
急逝した作家の最後の作品だそう
安部公房という作家がいるのは知っていたが
読んだことはなかった
この作家の作品はかなり評価が高い
正直私にはこの作品の良さがわからない
以前
まったく意味がわからず
途中で読むのをやめた記憶がある
それと匹敵するぐらい意味がわからなかった
いや
それに比べたら全然意味はわかるんですが
主人公が彷徨う幻想の世界についていくことができなかった
単に私の知識不足もあると思うけど(^_^;)
この作品の良さがわかる人
スゴいな
と思った
結局私の感想も意味がわからなくてすみません(^_^;)
さて
気分を変えて映画に行きます
ひとつ目は「ザ・ベイビー」
ソーシャルワーカーとしてある家庭を訪問した主人公
母親と娘たちが「ベイビー」と呼んで可愛がっているのは
なんと
どう見ても成人している男性
彼は赤ん坊としてしか育てられていない
だから見た目は成人男性でも
いつまでも赤ん坊のまま
主人公はベイビーをその家族から引き離し
救おうと奮闘する
しかしラストはまさかの展開だった
主人公はベイビーの家族より
二枚も三枚も上手で偏執的だった
というお話
古い映画ですが
かなり衝撃的です
The Baby (1973) Original Trailer [HD] - YouTube
もうひとつ
「フリーキッチン」
日本の映画です
主人公は学生のみつお
母子家庭のみつおの家では
食卓に人肉が使われる
長年人肉を食べさせられていたみつおは
今食べた肉が男か女か
年齢や健康状態まで判断できるようになっていた
そんなみつおが年頃になり恋をした
みつおは恋した女の子を食料として見てしまっている自分に衝撃を受ける
果たしてみつおの恋はどうなるのか?
外国の作品のように派手なグロシーンなどはありませんが
人肉を手に入れることを当然とし
淡々と人を殺し
料理する母親の狂喜
じわじわと背筋が寒くなります
人間の狂喜は
少しずつ少しずつ
マリンスノーのように積もっていくんだな
と思った作品でした
久しぶりに見ごたえのある日本のホラー映画でした